脳神経外科医の生活 A daily life of the neurosurgeon

東海地方在住の脳神経外科医のブログです。I am a neurosurgeon and lives in Tokai region.

研修医

小さな個人病院で当直する際には一人当直が多いですが、

比較的大きな病院で当直をしていると、研修医と当直することがあります。

 

ご存じだと思うんですが、研修医は医師免許取得後、2年間定められた病院で各科をローテートし、医療の基礎を学ぶシステムです。

この研修を終わらなければ、医師としては資格として一人前とみてもらえず、アルバイトや開業など診療に制限が出てきます。

 

研修医のローテートシステムは、大きな枠組み(何科をどれだけまわるかなど)は厚生労働省で定められていますが、実際の内容についてはほぼ病院の采配次第です。

自分の印象ですが、有名病院ほど研修医は、手技的なこと(胃カメラなど道具を使った手技など)はやらせてもらえず、田舎に行くほど、色々とさせてもらえることが多いです(当然上級医の監督のもと)。ただし、田舎の病院では患者さんがすくないため、経験症例は少なくなってしまいます。

 

 

そんな研修医ですが、研修医の一番の働きどころは救急当直です。

研修医が当直する際には、基本的にはファーストタッチは研修医が行い、アセスメント後、当直の上級医に相談して指示を仰ぎます。2年目の研修医であれば自分の判断で、帰宅・経過観察とすることも可能です。

 

今は当直業務が多いため、研修医からのコンサルトを受けることが多いです。

当然ですが、色々なタイプの研修医がいます。なかには変わった研修医もいたりして、、、。自分が経験した、変わった研修医を数例紹介したいと思います。

 

1.自信満々の研修医

以前自分が勤務していた病院の研修医ですが、なぜか常に自信満々でした。医師歴数ヶ月なのに、自分一人で何でも出来るような口ぶりで。「最近、多発外傷とか見ていないから腕が鈍っちゃうよ」と言っているのを聞いて、目の玉が飛び出そうになりました。普段は大口たたいているのに、いざ重症例がくると固まって動けていませんでした(研修医なので仕方ないですが)。未だにどうしてそんな自信があったのか分からないです。

 

2.自閉症ちっくな研修医

うまくコミュニケーションがとれない研修医がいました。いや、普通に会話は出来るんですが、なぜか色々とずれている。話していても視線が合わない。一つのことにすごく固執していました。患者さんとのコミュニケーションもうまくとれないため、度々トラブル(患者さんが怒ってしまう)を起こすため、大変でした。

膝を叩いて反射を見る検査があるんですが、あり得ないほど強く叩いて(しかも何度もアザができるぐらい)、患者さんが激昂したときは(これも当然ですが)大変でした。

 

3.常に逃げる研修医

救急が嫌いな研修医。嫌いなのはいいんですが、働いては欲しいものです。社会人なんですから。患者さんがくると当直室にこもって出てこなくなります。元々興味がなく、自分にも甘いので逃げてしまいます。まぁ、嫌なのはしょうが無いかなと諦めて、いないものとして仕事していました。

 

 

強烈だったのはこれぐらいですかね。

ただ、変わった研修医は本当にごく一部で、ほとんどの研修医の先生は自分なんかより優秀でしっかりしている方が多いです。

やる気満々な研修医の先生と話すと自分のモチベーションも上がるので、当直中はなるべく研修医の先生とコミュニケーションを取るようにしています。

さて、今日の当直はもう患者さんが来なさそうなので寝ようかと思います。ありがとうございました。