脳神経外科医の生活 A daily life of the neurosurgeon

東海地方在住の脳神経外科医のブログです。I am a neurosurgeon and lives in Tokai region.

当直

医療に当直はつきものです。

病気や怪我は24時間、365日いつなるか、起こるか分かりません。

 

都市部であれば救急病院が溢れていて、ある程度の規模であれば医師一人が常駐し診療に当たっています。

 

若手の医師であれば、多ければ月6-8回、中堅であれば月2-3回程度は当直があり、当直がなくなるのは管理職になってからが多いと思います。

(診療科や病院によって当然違いますが)

 

当然、医師の中では当直は嫌いなDrが多いですが、自分は結構好きな方です。

当直時は(患者さんが来なければ)、自分の時間が作れるので、合間に勉強したり、本を読んだり出来ます。家族がいると、家では全く自分の時間がないので・・・。

それに、診療自体も緊急で治療が必要な患者さんが多いため、治療した!という満足感が得られることも大きいかと思っています。医師として、目の前の患者さんを診療して、治療できることは本望だと思っています。

 

ただ・・・。巷でよく言われていることですが、病院をコンビニと勘違いしている方が多いのが辛いことも確かです。

血圧が高くてびっくりして救急車を呼んでしまったおばあちゃん・・・(来院時には正常に戻っている)。

仕事が休めないので風邪を治してくださいと夜中に来るサラリーマンの方・・・(大変ですが、お仕事はお休みしてください)。

祖父母の介護が出来ないから病院で入院させてくれ!(すみませんが、病院は介護施設ではありません・・・)

1ヶ月前から腰が痛くて・・・(救急ではなく、専門科にしっかりかかってください)。

 

上記は夜中の2時や3時に救急車で来られた患者さんの一例です。上記以外にもたくさんたくさんありますが、書き切れません。

国民皆保険の弊害だとは思いますが、現場としては解決策は分かりません。上記とは逆に「どうして早く病院来てくれなかったんだ!」って方も大勢いらっしゃるからです。

救急車を有料化をという話も一部で出ているみたいですが、それはそれで色んな弊害が出てくるのではと個人的には思います。

 

医療サービスが24時間受けられるのが当たり前!患者様は神様!と思われるような方が減って、救急医療は医療スタッフの努力によって行われている(恐らくスタッフの命もすり減らしている)ことを皆さんにご理解して頂ければと思います。